This Is Love Story
間違いない…佑だ…
どうしよう……。ついに見られた…。
佑はこちらにズンズンと歩み寄ると、私の腕を引いて彼らから引き離す。
勢いよく腕を引かれてバランスを崩し私は、そのまま佑に抱きとめられた。
「お前…───何やってんだよッ!?」
初めて私に向けられた佑の怒声。
今までどんなに喧嘩しても、どんなに佑を怒らせても…
ここまで真っ直ぐ、彼が私に怒りをぶつけたことは無かった。
佑の声にビクッと震える私。
……でも、私の腕を掴む佑の手も、微かに震えていた。
「……ご…めんなさい…。」
どうしよう…
佑の顔……見れない…。
俯く私に佑は軽く舌打ちをして、力強く腕を引く。
「…帰るぞ。」