This Is Love Story
「ねぇ、結衣。
合コンの邪魔したのは悪かったけど…
美味いもの奢るから、怒んないで。」
顔の前で両手を合わせて、私の機嫌を伺う昴兄。
…さすが昴兄。
私の扱い方をよくわかってらっしゃる。
美味しい食べ物で釣られたら、私は相当なことじゃない限り許しちゃう。
「じゃあ、今から焼肉ね。」
「うわー、相変わらず食い意地張ってんな。」
綺麗なお顔を引きつらせてそう言った佑に、私は舌打ちをかましてやる。
「あんたのことは許してやらん。
…昴兄だけ許す。昴兄大好き。」
「よし、おいで結衣。」
軽く手招きをした昴兄に駆け寄り、ギュッと腕を組むと、二人で仲良く焼肉屋に向かう。