~白の恋人~


(・・・どうしたらいいんだ?全然分かんねー。)

龍は、過去に好きになった人も居なければ、付き合ったこともない。
一夜限りの関係の女はいたが、所詮、その日限り。


女と喧嘩なんてした事もなければ、仲直りなんてした事もない。
ただ、本当にいつものやり取りのつもりだった。



澪の部屋

(・・・やっちゃった・・・。)

澪は自分の部屋の小さなソファーに膝を抱えて座り込んでいた。
自分でも分からない。ただ、いつものやり取りが、癪に触った。

(どーせ、キラキラした物なんか似合わないもん。
イルミネーションが好きなんて似合わないもん。

自分でも分かってるよ。強いもん。ゴリラだもん
。一応、女なんて・・・。その一応女と寝てるじゃん!何?女なら誰でも抱ける訳!?
一応女で抱けるならそういう事だよね!適当に遊んでたとか言ってたし!!)


ワケの分からない苛立ちが募る。
いつものやり取り、なんて思えなかった。
ただ、龍の言葉にイラついた。

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