【短編小説】高校生昇華物語
残念だったな。

そう思っていると、

「おい…」

後ろから宇井に呼び止められた。

なんだよ。

もう1円だって持ってないぞ。

これ以上何を取るというのだ。


「お前…焼きそばパン買ってこいよ」


お前はいつの時代の人間なんだ。

それ昭和のヤンキーだろ。


「勿論お前の金でな」

さっき巻き上げた金返せ。

「…」

面倒だけれどこれ以上絡まれるのはもっと面倒なので仕方なく焼きそばパンを買ってきた。
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