* KING+1 *
「早く開けろよ。それに何で1人で帰るんだよ?杏は迷わず俺の部屋へ帰れよな…。」


はぁ…これが彼氏に言われたら どんなに嬉しいか…全然 女の子の気持ちに気付きもしない先輩をチラリと睨む。


「何だよ?約束してたのに、お前は勝手に酔ってダウンとか、お前大概にしろよな。」


えっと、もしかして運んだのは先輩?って聞きたいのに 聞けない…
う~、歯痒い…。


「それと、圭も言ってた通り、お前は外で酒は禁止。飲みたいのなら、部屋飲みだけだ。わかったな?俺と一緒の時だけ許可する。」


何様?


「何でそうなるのかな?私未成年じゃないし、私の意志で決めるから、先輩の指図は受けないです。」


「あ~うるさい。ほら早く用意しろよ。帰るんだからな…。」


都合が悪くなると、こっちの話は全く聞いてくれなくなる先輩に呆れながらも 私は渋々用意をする素振りを見せ 自分のアパートを出たのであった。



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