* KING+1 *
「杏おはよう。朝から大秦うざいよ。杏がひいているの気付かないの?」


「可愛いから 可愛いって言っちゃ 悪い?」


「うざいよ大秦。早くさっさと日本に帰れよ。」


先輩もかなり上からだし、大秦さん副社長なんだから、もう少し言葉遣いとか考えないといけないと思うのだけれど?


「ねぇ 今日店終わったらデートしようよ。素敵な場所 杏果に案内したいんだ。」


目をキラキラして言う 綺麗な顔の人。


「大秦 仕事中に杏を口説くなよ。公私混同は常識的にダメだろ?」


言ってる事は正論だけれど、行動が付いていけてない先輩に こっちはほとほと困る。ぎゅっと抱きしめられて 大秦さんからは顔すらも見えていない。


「先輩これ…完璧なセクハラ行為ですよ。」


「はいはい、杏は早く 着替えて来て。凱人と大秦は 事務所に上がる事。毎日同じ注意するこっちの身にもなってよ。」


呆れ気味の圭さんに 助かったと思いながらスルリと先輩の腕から逃げる…。


冷静な態度の演技だけ 毎日上手くなって…。私も今日は息抜きで 大秦さんと出掛けようと 本気で思うのであった。


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