サヨナラは海の中





彼女の言葉が詰まる。



ここで躊躇ってはダメだ。



どんな真実で受け止められる強さを持たないと。



「10年前の今日。美波はこの海で男の子を助けたよね?」


「……」


彼女は口を開かない。


じっ、と手のひらに乗った、あの天色の貝殻を見つめていた。



「教えてくれないかな?……俺は本当のことが知りたい。」



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