いつまでも君と
環奈はきっと、色々言いたいことがあるのに我慢してくれている。
私を想って。

なのに、私は…
自分勝手なその場の感情で、大切な友達の声かけを無視してしまった。


病気を告知されてから私は、どんどん悪い人間になっているようだ。
どうやっても、心臓は治らない。
ぽっかり空いた穴は塞がらない。


医学の進歩なんて待ってたら私は死ぬ。


そうして、また、ゆうの言葉が反芻された。
『君は、生きるよ。』


嘘つき。
私の何を知って…

「環奈、ゆうくんってさ」

私は考えを一旦止めて、環奈の潤んだ瞳に問いかけた。

「ゆうくんって、いつからこの学校にいるっけ…?」


その言葉を聞いた環奈は、目を丸くして答えた。
「笹川ゆう?何言ってるの?入学式の時からいるじゃん!」


鼓動が、止まるかと思った。

え…なに?じゃあ、、、
初めましてじゃ、ないの???
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