Happy?~結婚生活は甘くて危険がいっぱいです~
他人事かよ…って、他人事と言えば他人事か。

わたしたちは他人同士な訳だから、そりゃそうなるか。

そんなことを心の中で呟いていたら、ポンとわたしの頭のうえに村雨さんの手が置かれた。

今度は何だ?

「その時は俺が守ってやる」

村雨さんが言った。

「ま、守るって…」

言われた意味がわからなくて聞き返したら、
「勝手に勘違いをした輩から君を守るよ」

村雨さんが言った。

「なっ…!?」

頬が熱くなって行くのが、自分でもよくわかった。

守るって、村雨さんがわたしをですか…!?

心臓がドキドキと早鐘を打ち出した。

ど、どうしよう…!?

これはどうすればいいって言うんだ…!?

「ああ、そうだ」

村雨さんは思い出したと言うように返事をすると、手を離した。
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