Happy?~結婚生活は甘くて危険がいっぱいです~
どうしよう…。

眠れる自信がないんですけど…。

何より、相手は自分の好きな人である。

この状況に、心臓はドキドキと早鐘を打っている。

どうするんだ、どうしろって言うんだ…。

「――ずるいよ、忠政さん…」

好きな人がそばにいると言うこの状況に耐えることができなくて、わたしは呟いた。

こんなのないよ…。

反則過ぎるにも程があるよ…。

契約だけの、形だけの結婚だったのに、わたしは彼のことが好きになってしまった。

もう無理だよ…。

自分の気持ちを隠して、このまま何事もなかったかのように生活を送るなんて、無理過ぎる…。

本当の夫婦…と言うのは無理かも知れないけど、せめて仲のいい友達としてそばにいたい。

そう思っているわたしは、わがままだろうか?
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