それでもやっぱり、君が好き【8/26番外編追加】
「……ん」



うっすらと開けた視界に広がるのは白い色。



「あたし……?」



呟いてみでも、近くには誰もいないみたいで何も返ってはこない。



「病院……?」



自分の頭に触れてみると、なにやら巻かれていて。
包帯が巻かれていることに気がつく。

そして、腕に刺さっている点滴と、なにやら繋がっている機械。



「あの時……」



少し残る記憶の中で思い浮かぶのは、雄大の叫び声。
そして、目の前に広がる眩しい光。



「あたし、車……」



轢かれたんだと、気がつくまでには少し時間がかかった。



「亜実!?」



ガチャッとドアが開いた音が聞こえたあとに、バタバタと駆け寄る足音と雄大の声が聞こえてくる。



「雄大……?」



少し体を起こして、雄大を見る。



「気がついたのか……よかった」



すぐ横にたどり着いた雄大に手を握られる。



「あたし……轢かれたんだね……」

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