惚れ薬
「もういいよ」


初美にそう言われて振り向くと、水筒の蓋はしっかりと閉められた状態だった。


「……入れたの?」


真弥が緊張した口調でそう聞いた。


「入れた。これでどうなるか、観察してみなきゃね」


初美はそう言って、あたしに小瓶を返して来たのだった。
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