監禁少女
あたしの自慢の髪だった。


毎日綺麗にパックまでしてケアをしていた。


それがどんどん床に落ちて行く。


髪型で人の顔の印象は随分と変化する。


髪の毛がなくなってしまったら、もう今まで通りにはいかないだろう。


しばらくするとバリカンの音が消えて、背中の重みも消えた。


涙で視界が歪んでいて、体を起こす気力もなかった。


そんなあたしの体を覆面男が無理やり仰向けにさせた。


その瞬間、目の前にスマホのカメラがあった。


何度も何度もシャッターが下りる。


「やめて! とらないで!」


体を反転させようとすると、男が馬乗りになってきた。


また身動きが取れなくなる。
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