ジンクス
わかるようで、よくわからない。


ハッキリしてくれない健にもどかしさを感じた。


「俺と付き合って。ナツミ」


露店が並ぶ道の真ん中。


ムードなんてなくて、他の人も沢山見ていて、恥ずかしくて逃げ出したくなる。


でも……健は真剣そのものだった。


まわりの人たちの視線が気になって、あたしは健の手を握りしめて歩き出した。


顔から火が出ているんじゃないかと思うくらい、熱くなっている。
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