終わりなき戦に花束を
四束




「攘夷志士がある宿屋に出入りしているとの報告があった。」

場の空気が張り詰め、小雪はごくりとつばを飲んだ。

「そいつらが現れるのは決まって夜だ。明日の夜、奇襲をかける」


その時、
「…近藤さん、質問です」


「ん?」

翡翠が手を上げた。

「零番隊は出ますか?」


「あぁ、出るぞ」

翡翠はわかりました、と小さく言うと、近藤から視線を外す。



小雪は少し心配そうに翡翠を見ていた。


「…いいのか、あいつらを出して」

近藤の隣りに座っていた土方が小さな声で問う。

「今回調べによると、敵の数が多いそうだ。死人を出さないためにも、な」


そう呟く近藤の顔は期待に満ちていた。
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