それでも、君のことが








「くっ…うっ……」





階段を駆け下りる頃には、もう完全に泣いていた。





近くにあったトイレに寄って、個室にこもった。





…そっか。





河北には、もう彼女がいたんだ。





あいつは、私が守らないとって思ったけど……





…もう、私は要らないね。







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