桔梗の華 ~途中公開~
この頃神威の様子が可笑しかったのは気づいてた。たまにボーーと遠くを見つめて何かを考えるように。

もしかして翠子様の事?

土地神のおじいちゃんが言っていた
《可哀想な巫女》
それの事で考えてるの?


ねえ、神威_____
どこいっちゃったの____





「だめだ、どこにもいねえ〜」

近くを探し回っていた凛丸が戻ってきた。
ドカっと私の隣に座る

「私なんかしたかな?」

「なんで桔梗が?そんな理由であいつが消えるとは思わないね〜」

「最近神威の様子がおかしいのに気づいてなにもしてあげてない。話ぐらい聞けば良かったのに…」


体育座りで座って足を抱く腕に力を込める
そんな様子をやれやれと凛丸は見つめる

「あのわんちゃんなら大丈夫だと思うけどね〜。桔梗が成長しようと前を向いて影響されたのかもね」

「影響??何か知ってるの?」

凛丸を見つめると少し顔が赤くなっていた

「ま、ま〜男ってそんなもんだから!」

ヘラっと笑う顔はそっぽを向かれてしまい
私の頭はハテナだった。

そのうち戻ってくるかな??


そしてまたぎゅっと顔を膝に付けて
神威の帰りを待つことにした。
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