桔梗の華 ~途中公開~

凛丸の決意


「なあ〜休もうぜ〜」

森の中をかなり歩いて足が重くなる

「凛丸!しっかりしてよ!」

蘭丸は軽々と山を登っていく

ちえっ、ん?

「なあ、水の音しねーか?」

「ん?あ、ほんとだ!少し休むか」

山を登る途中に滝の音が聞こえ
上流へと向かう。

途中で蘭丸は焚き火作っとくからと
森の奥に進んでいった。

俺が言うのもあれだが大した弟だよ
フッと鼻で笑い上流近くまで行くと
人影が見えた。

「おん…な?」

裸で泳ぐ女を思わず見つけて
一旦木に隠れ、そおっと女を見る

黒くて長い髪は妖艶に水を滴らせ
ぷっくりした唇に長いまつ毛
胸も意外と……

その女は…可憐…そう可憐な女だ

あんな綺麗な女見たことねえ

女は水が冷たいのかぷるぷると震える

なんつーか…愛らしい?
てか俺なにしてんだ?…ん?

俺のすぐ目の前には女の衣が置いてあった


見た事ねえ衣だな。

最近山暮らしが多くて村で新鮮なモノは
食べてない…思わず手が女の衣に伸び
パッと取ってシュッと蘭丸の所へ向かった。
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