海岸通り 〜文治と由以香
「由以香にらんでるよ」


始業式終えて教室戻る時、囁き声になった真知子



「 ぇ? 」 …


三年の女子が五、六人、こっちを注視してる…

挑むような挑戦的な目…



こっわ… すぐ視線そらす…


あのグループなら知ってる
校内でも特別目立つ、派手な先輩達




「左から二人目、文治に片思いしてる人」



そう言えば一番視線がきつかった



「感じ悪っ! なにヤキモチ妬いてんだろ 由以香、気にする必要ないよっ」



「 ぅん、大丈夫 」







男子は先に体育館を出てた

階段の踊り場、文治が待ってる

近づいて来る由以香をじっと見てる


目が合うとすぐ笑顔

優しい目、由以香の大好きな目

心のモヤモヤ、一気に晴らしてくれる目


この目でほかの子見ないで、優しくしないで

由以香だけ見てて…




「ちょっとお疲れモード? 由以香?」



「 ん? どうして? 」



「なんか、いつもと違うなぁ〜って↓」



「あはは、文治、勘いいね、実は昨日、夜更かし」



「 夜更かし? 」



「たっぷり昼寝したから、夜寝られなくて、明け方まで起きてた」



…嘘つくのうまい…
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