iNG 現在進行形の恋【濃縮版】
足が震えてる。

恐怖しか襲ってこない。

仁を失ってしまうかもしれないという、恐怖……。


「仁には君とは違うちゃんと相応しい上流階級の婚約者が居るんだ」

「え……?」


『私が初めて反抗した日から五日後、御父様は私に婚約者を連れてきたわ』

昨日の仁のお母さんの言葉が頭を過ぎる。


「仁には君は必要ないんだ。それでも別れないつもりか?」

「……別れません」


足元がグラグラする。
足の指先からはどんどん冷たいものが這い上がる。
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