iNG 現在進行形の恋【濃縮版】
「君は賢い女性だろう?選ぶ道は一つしかないことは分かるはずだ。あぁ、そうだ。今日、君もコンペに参加するのだろう?君がどれだけ会社のために尽くしてくれているのか楽しみにしている。では」

そう言うと会長はマンションから颯爽と出て行った。


荻野さんの言っていた事って、こういう事だったんだね。

今日会長が来たのは、仁が会長に私との結婚を認めて欲しいと頼みに行ったのかな。

きっと仁のお母さんが来たのも、会長が動いてる事に気付いたからなのかな。

私が傷つく前に身を引けって言いたかったのかな。




それからどれくらい立ち尽くしていたかは分からない。
後ろから足音が聞こえて、我に返った。


いけない……こんなところで呆けてる場合じゃない。

仕事、行かないと。

今日は大事なコンペだ。


それに嫌な予感も覚悟もしてた。

いずれ、こうなる事も。


ふらつきながらも、私は必死に足を動かして会社へ向かった。
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