月と星
蓮兄からの着信は、メールだった。
どうしたんだろう?
もしかして体調悪化したの?
恐る恐るメールを開く。
『授業頑張ってる?
俺はもう大丈夫だから
早退したりするなよ。』
「なぁんだ…良かった」
ホッと胸を撫で下ろした。
蓮兄の事だ、あたしを心配させない様に気を使ってメールしてくれたんだろう。
早退、するのやめよっかな?
でもあたしの頭の中は、今朝のソファーに沈む蓮兄の姿でうめ尽くされている。
色々考えている内にチャイムが授業の終わりを知らせた。