恋?…私次第。~好きなのは私なんです~
・エピローグ
「…好き…高守さん…ぁ、…ぁ」

「…梨央」

はぁ…、もう何度抱かれたか…。こんなに…あ。高守さんがエネルギッシュだとは…。



「は、ぁ…。梨央。もう駄目だ…はぁ」

はぁ、あ、高守さん…。
チュッとキスをされ抱き寄せられた。…左肩に白い傷痕。かなり古そうだけど。ある事には気づいていた。

「はぁ…なぁ梨央?」

「あ、はい?」

「その…名前で呼ばないのか?ノブチンでもいいって言ってあるのに」

「あ、そうですね。でも、んー、ノブチンは流石にちょっとなので。信行さんで」

「信行さんね…」

「嫌、ですか?」

あ、もしかして…、でも…奥さんは確か呼び捨てにしていたと思う。何か不服なのかな?信さんがいいのかな…。

「…アイツの事は直ぐ俊佑君て、読んでただろ…」

あ、先に息子さんの方を名前で呼んだから?…だから?

「俊佑君の事は、元々、名前すら知らなかったんです。解ったから、そのタイミングでです。別に、高守君って、呼んでもいいですよ?」

「…嫌じゃない。信行さんて、呼んで欲しいだけだから…」

フフ。妬いたのかな。だったら嬉しい…。

「可愛い、…信行さん」

「お、…梨、央」

ちょっと頑張って自分から頬に唇を触れてみた。

「信行さん…」

「んー?」

「私達、これからどうします?」

「基本はずっと一緒、死ぬまで一緒だ。それで構わないか?」

「え?」

ちょっと、探るように、軽く聞いたつもりだった。

「ん?駄目か?…私の人生は、もう折り返しだ…。その人生に、梨央しか欲しくない。梨央と二人だ。色んな事、先の事は一緒に居て考えながら決めて行こう。だが、暫くはこのままで居よう?その方が梨央もいいだろ?変に所帯じみて、早く緊張感が無くなるのも寂しいんだろ?だけど、いつも来るからな?」

「私は…、信行さんがいくつになっても、今と変わらず接してくれるなら…それでいいです。ううん、それが希望です。それだと多分ずっとドキドキしていられます」

胸に顔を寄せた。いつまでも、男と女で居たい。

「ん?そうか…。んん、出来る事と、出来ない事もあるけど…、なるべく維持する。頑張るよ」

ん?え?…もしかして。

「あの…?」

「んー?」

「な、何でもないです。あ、私、普通の会社員をしています。だから土日祝日は休みです」

本当…今更な自己紹介だ。年齢ははっきり言ったんだっけ?あれ?俊佑君には言った。それははっきり記憶してる。

「私は…元警察官。今は…探偵だ。休みは不定期、だな。まあ、自分次第?大抵の知り合いには会社員だと言ってある」

た、探偵?えー、聞いてないよ…。
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