【BL】お前を抱きたい



見てみると、高宮さんの頭が俺の肩に乗っている。



「………っ!!」



俺は一気に紅潮してしまった。

お摘みに伸ばした手の動きも、どこかぎこちない。


その様子を中谷さんは確りと見ていた。



「…佐々木、顔赤いけど大丈夫か?」



突然の質問に驚く俺。

何とか言い訳を考えた。



「はっ…、はい。少し呑み過ぎたかもしれません」



あぁ、この場に酒があって良かった。
言い訳としては充分だ。



…だが、中谷さんは鋭かった。



「佐々木、ここに来てから全く呑んでないだろう。…他に何かあるんじゃないのか?」


「……っ!!」



もう言い逃れは出来ない…、そんな状況だった。


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