ニセカレ


すると彪雅は少し動揺したが
「そ、それは、あいつがしつこくてさ…
俺はお前が一番だったよ?」

とまっすぐ私の方をみて言う。

「一番って、結局他にも女の子いたんじゃない?
普通そんな言い方しないよ?
お前だけとか、しつこくても私のこと好きなら断るよね?」

と思わず立ち上がりカフェ全体に聞こえるほど大きな声でキレてしまう。

そして、私はいたたまれなくなってカフェを出ようとするとガシッと腕を掴まれた。

「まだ、話し終わってないから。」
といって私の腕を掴んだのは、となりに座っていた眼鏡でマスクの男性だった。

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