人形師と武士(もののふ)~魔女の瞳番外編~
我が名は周防五郎之介時貞(すおうごろうのすけときさだ)。

御影城城主に仕える一介の武士であった。

ある日、大国に攻め込まれた御影城は炎上。

俺は御影城城主の一人娘であり、恋仲であった桃香姫を守りきれぬまま、無念の死を遂げる。

その時に桃香姫と交わした約定…「死して尚そばで仕えてほしい」という言葉を守り、桃香姫が悪霊『百禍』となった後も御影城跡に地縛霊となって残り、姫を調伏しようとする輩を葬ってきた。

しかし、その呪われた約定も終わりを告げる。

欧州よりやってきた古より生きる稀代の魔女、四門メグ。

彼女の力によって姫は怨念を晴らして成仏。

姫の怨念が消え去った事を知り、俺も晴れて永久(とわ)の眠りについた。








…その筈だった。





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