変わる想いを貴方に捧げる

···中国へ


翌日、蒼真さんと風間さんに
見送られて、私達は中国へ旅立った。

空港には、背の高い男性と
後ろに数名のスーツを着た
男性達が待ち構えていた。 

手前の方・・きっと、王さん?
その人が、
「和真様、ご無沙汰いたしております。」
と、言うと
「王さん。
その節は、色々お世話になりました。
妻の鈴音です。
鈴音、曾祖父様がもっとも
信頼をしている、王さんだよ。」
と。
鈴音は、
「お初にお目にかかります。
鈴音と申します。
私ごときを守って頂いて
ありがとうございました。」
と、頭を下げると
「鈴音様、頭をお上げて下さい。
わたくしは、総帥の命に
従っただけでございます。
その上、わたくしごとき
ではございません。
あなた様は、命にかえても
お守りするべき存在でございます。
和真様。それにしましてもお美しい
お嬢様でございますね、鈴音様は。」
と、言うと
「俺にとって絶対無二の女性です。」
と、言う和真に
真っ赤になる鈴音。

それをみて王は、
驚きと共に嬉しく思っていた。

正直、和真は生涯独身か
ただお飾りの妻をもらうのでは
ないかと、総帥と懸念していた。

それが、和真様にこのような顔
このような言葉を言わせる
鈴音様がどれ程の方か
はかりしることができる。
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