変わる想いを貴方に捧げる

···惚れた


鈴音がもじもじしていると
「鈴音、おいで。」
と、和真が自分の横を指すから
そっと座ると
「鈴音、
俺は偽善者でもなんでもない。
鈴音だから、心配になるし
気にもなる。
そして護りたいと思う
それは、俺が鈴音に惚れたからだ。」
「えっ、私を。」
「そうだ、鈴音をだ。
鈴音は、俺では嫌か?」
と、言われて
鈴音は、首を横にふりながら
「和真さんは、とても大切な人で
私の中でも大きな存在なのは、
自分でも、よくわかっています。
だけど、だけどっ、また・・・」
「また、裏切られたら?」
と、言われて
コクンと頷く鈴音。

「そうだな、
だが俺が言える事は、
俺は、決して鈴音を裏切らない。
それだけだ。
後は、鈴音が俺を信じるかどうか。」
「・・・はいっ・・」
「鈴音、クリニックまで送る。」
と、言って
和真は
鈴音をクリニックまで送り
鈴音と連絡先を交換して
「何でも遠慮なく連絡するように」
と、言って
鈴音を抱き締めて
「鈴音、約束だ」
と、言って
鈴音の唇にキスをした。

鈴音は、びっくりして
慌てて唇を押さえたが
決して嫌ではなかった。

クリニックに入ると
晶さんが心配して抱き締めてきた。

どうやら、昨日の事が
蒼真さんから連絡が入ったようだ。
それから
「蒼真兄さんのセンスも
中々じゃない。」
と、笑っていたから
「よく、蒼真さんだとわかりましたね」
と、言うと
「拓真兄さんは、元より
和真兄さんが買いに行くわけない」
と、言われて
兄妹って、すごいんだな
と、鈴音は羨ましくなった。
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