変わる想いを貴方に捧げる

···親って凄い


鈴音のお父さん達と
話している間・・
鈴音の携帯は、ずっと鳴ったり
止まったりを繰り返していた。

三人は、顔をあわせて・・
鈴音のお父さんが
携帯を取り画面を見ると
《和真さん》と・・
プチッと。
「鈴音っ、どこだ?」
「失礼だが、あなたは?」
「失礼いたしました。
私は、鈴音さんとお付き合いを
しています。
浅野 和真と申します。
お父様が電話に出られたと
言うことは鈴音さんは
実家ですか?」
「ほう、察しがよいですね。
いかにも、鈴音は家です。」
「よろしければ、変わって
頂けませんか?」
「鈴音は、見たくないものを見てしまい
意識をなくしています。」
「つっ······今から、伺って
宜しいですか?」
「いや、結構です。
由季斗君もいてくれるし。
鈴音が貴方に会いたいのか
今の私にはわかりません。
ですから、
電話もこれ以上かけないで頂きたい。」
「私の軽率な行動で
娘さんを傷つけた事、申し訳ありません。
ですが、誤解があると思います。
話をさせていただけたら
伝わると思います。」
「そうかも、しれません。
ですが、こんな形で帰宅した娘を
目にして、それを信じろと。
出来かねませんね、私には。
鈴音は、私と妻の宝物なんです。
お分かりになりますね。
明日、鈴音が目覚めたら話します。
鈴音が貴方と話したいと
言うのであれば
考えてみます。
それでは、失礼します。」
と、言って弦は
鈴音の携帯の電源事落とした。

由奈は、
ずっと鈴音の頭を撫でていた。

由希斗は、父親とは凄いんだなあ
と・・・
相手を罵るわけでもなく
叱り飛ばして文句を言うわけでもなく

俺は、鈴音の両親に
「目が覚めたら、教えて頂けませんか?」
と、お願いして帰宅した。
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