変わる想いを貴方に捧げる

···鈴音の父・弦


弦が帰宅してから
鈴音が帰っていないのを
心配して訊ねたから
晶さんからきいた話をした。

弦は、びっくりしていたが
「由季斗君にも絢ちゃんにも失望したよ。
今後二人には、家の出入りも
連絡は止めてもらいなさい。」
と、言った。

弦は、鈴音をやはり心配していたが
住まいの話と晶さんの話をした。

弦は、鈴音の家なのに
帰る事ができないとか
自分が娘に会えないとか
なぜ、理不尽な思いをしないと
いけないのかと怒っていた。

弦がお風呂に入っている間に
由奈は、姉の菊乃に電話して
鈴音の話と、弦からの言葉を
伝えた。

姉は、びっくりしていたが
「ごめんなさい。
鈴音は、何もしていないのに
なんで、そんなことしたのか
その彼も絢も。
鈴音に謝っておいてね。
私にも会いたくないでしょうから。」
「姉さんが悪いわけでもないのに
ごめんね。謝らせて。
私達は、姉妹だからわかりあえるけど
弦は、今は無理だから。」
と、伝えると
「うん、わかってる。
弦さんの怒りは当たり前だから。
私が弦さんの立場なら
乗り込んでるわよ
貴女と私の姉妹間を思って
我慢したのでしょ。」
と、言う姉に
「姉さん·····」
私達は、とても仲の良い姉妹で
家族同士で付き合いをしていたから
······複雑·····だ····

二家族を巻き込むなんて思わずに
簡単に考えての行動だろうけど
良い年の二人に浅はか過ぎると
怒りを通り越して呆れてしまった。

まあ、姉から絢は叱られるだろう。

姉は、私の事も鈴音の事も
凄く可愛がっているから。

姉のご主人の邦夫さんも
鈴音をとても可愛がってくれて
いたから・・
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