情熱的に愛して

「ねえ、秋香。」

私は、門馬と女の子が二人だけの空間を作っている時、秋香に話しかけた。

「本当にああいうタイプが、門馬は好きなの？」

「そのはずなんだけどね。」

「えっ……」

そのはずって、何？

本人は、完全にスルーしてるよ？


「いや、前にね。どんな女子が好み？って言ったら、石原さとみだって言ったんだよね。」

「うっ……」

い、石原さとみ？

それ、ハードル高くない？

私は改めて、もう一人の女子を見た。

でも、負けていない。

石原さとみに決して負けないくらいの、可愛さだ。


「……負けた。」

私は小さくなって、テーブルの上に寝そべった。

「なに、夏海も門馬狙いだったの？」

私は、カバッと起き上がった。