情熱的に愛して
「それにしても、おじいさん、元気だったな。」

うっ……

私は、外を見て誤魔化した。

「おまえの話では、病気で弱ってるって。いつ死んでもおかしくないみたいな事、言ってなかったか?」

「いつ死んでもっていうのは、言ってないわ。」

おかしなところ、突くなよと、門馬雪人を睨んだ。

「なに。」

「ううん。」


今考えると、こんなイケメンが私の為に、お父さんに反論してくれるなんて。

ちょっと、見直したじゃない。


「まあ、せっかく第一段階突破したんだから、次は一緒に住む家探しだな。」

「えっ!?一緒に住むの!?」

「当たり前だろ!結婚したのに、別居する気か!」

偽装結婚って、そんなに現実的にしなきゃいけないわけ?

私は口を尖らせて、考えた。
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