あっちじゃなくて、俺のほう向いて。

友達の"好き"、恋人の"好き"

あの日から数週間、当たり前のように新学期が始まって

お兄ちゃんと芳樹くんは、試験が近いのか勉強とレポートで忙しそうな日々を過ごしていた。


「珍しくばたついてるね、お兄ちゃん。」

「彼女とイチャイチャしてるからじゃない?今までバイトおわったらすぐ帰ってきてたのに、最近はそうじゃないみたいだし?」

「おい芳樹、お前なぁ。」


……なるほどね、そーゆーことか。
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