あっちじゃなくて、俺のほう向いて。
「……俺は、ただ勝手に家を出ただけ。だから別に、母さんが謝ることなんか何もないよ。」


これ以上俺を悪者にしないでよ、と俺が冗談ぽく笑うと

母さんはもう1度ごめんなさい、と呟いた。


「……百合、いるから呼んでくる。」


これ以上ここにいたら

言わなくてもいいことを言ってしまいそうで

俺は早足で病室を出た。


[芳樹side end]

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