甘やかして、私だけ



「・・・。」


「…ん?怒った?」



急に黙った八城君に少し不安になる


笑いすぎた?からかいすぎた?



「あっ、いや…‼あかね先輩の笑ってるとこ初めてみたなって!」


あれ?そうだっけ…?

慌てる姿はもうなく、次はそわそわしている様子で…



”ポーン”


「…着いた!、じゃあ今度こそ、じゃあね!」



目的の階に着いた私は、そう言ってエレベーターを降りたとき・・・。



「あかね先輩!」

「…ん?」


エレベーター内にいる八城君に引き留められ


立ち止まる



少しの間のあと…



「あかね先輩!早く彼氏と別れてくださいね!!」

「・・・。」



サーッと閉まってゆくドアの隙間、イタズラに笑う顔が見えた…





「・・・。」






コノーッ!!!





「八城ーーーっ!!」





すでに、八城くんを乗せ違う階に向かうエレベーターに怒りをぶつけるのだった…








資料室に着き、元あった場所にファイルを戻すと



ったく、先輩の幸せを喜べないのか、アイツは…



「まったく…」



つい、独り言が漏れてしまう




「ほーんと、まったくだなぁ~」

「ほんと、ほんと!」




・・・ん?



ワタシ、ダレトシャベッテンノ…??




恐る恐る、振り向くと・・・・










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