拝啓、何億光年先の雨より




みんなと一通り話した後、俺はふと教室にある窓の外を見た。



日が暮れる直前、何となく寂しさを感じるような紫の空。


辺りは住宅地や工場が見える。

ポツポツと灯る明かりが綺麗だ。





ボーッと眺めていると、ある事に気付く。



ここの教室からは右側にライトに照らされた校門が見える。



そこにいつもはあるはずのない"モノ"があった。




「……バス停…?」




なぜか校門のすぐ側にバス停がある。


この学校は専用バスなんてないし、交通の便も悪い。


だから近くにバス停もないから生徒達はみんな自転車通学だ。



なのに、何で……?


あんな所にバス停が……。




「何か面白いモンでもあったのか?」


達哉が肩を組みながら聞いてきた。



「…校門にバス停があるんだよ。

位置的にあり得ないし、変じゃないか?」



俺がバス停を指差して言った。


達哉も指の先を追ってバス停を見つめる。




「……あぁ、なるほどね」




達哉の反応は、思っていたよりも薄かった。


「なるほど」って…。何か知ってるのか?



俺が予想していたのは「ええええっ!?」って驚く感じだと思っていたけど……。




「バス停があるって知ってたのか?」



「いや……まぁ、うん…」



言葉を濁して、達哉は苦笑した。



……まだ、隠してる事があるんだな。



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