口づけは秘蜜の味
その日もトボトボエントランスを歩いていたら

同期の営業鈴木くんに声を掛けられた

「すごい噂になってるけど……まさか坂下本当にあのサイボーグみたいな神上部長と付き合ってて…結婚するのか?」

「サイボーグって……優しい人だよ?うん、付き合ってるけど……」

鈴木くんは訝しげな顔で私を見返す……


「騙されてんじゃないか?だって坂下だろ?」

「そんなわけっ…」

ないと、思うけど……
そう言われると自信がなくなる…

すると…後ろからすっかり聞きなれた声が響いた

「そんなわけ無いだろう?」

「し、神上部長……お疲れ様です……」

「舞花…の同期か……オレが彼女を騙してなんのトクがある?メリットは?……オレはこの坂下舞花が好きだから結婚を申し込んだ、他意はない…何か異論はあるか?」

相変わらずロジカルな口調…

「いえいえ!!わ、わっかりましたー!幸せになぁ坂下ー!」

逃げるように鈴木くんは居なくなった

「全く……目を離すとすぐこれだ…キミはモテるから心配だ


「な、なにを言うんですか?それは神上部長です!」

モテるからやっかみもすごいんですから!!

するとさらに後ろから声がした


「しょーがないよ坂下さん、雅哉は姫を盗られたくなくて牽制しまくりーで、あちこちで牙を向いててねぇ……すまないね?重いだろうけど、ファイトー未来の娘よ!」


(なんって事…?え?未来の娘?)

< 44 / 49 >

この作品をシェア

pagetop