冷たい君の不器用な仮面
カランカラン
バーのドアが開く音がした。
「あ!涼那ちゃん!ひっさしぶり〜」
ユウは私とレイを順に見て、優しい笑顔を浮かべた。
「ユウ!久しぶりー!」
私は椅子から降りて、ユウに駆け寄る。
「さっき仕事が終わってさ。ついでに来たんだ」
ユウは私が座っていた席の隣に腰掛ける。
私はそれと同時に席に戻った。
「いらっしゃい、ユウ。コーヒーでいいかい?」
マスターがユウに注文を訪ねる。
ユウはよろしく、と明るい声で頷いた。
それからしばらくユウやマスターと雑談をし、夕食を食べた。
その間もレイは一言も言葉を発さず、黙って外を眺めていた。
相変わらず、レイの不機嫌オーラは身体中から溢れ出してた。
「ねえ、涼那ちゃん。前、聞きたいことがあるって言ったの、覚えてる?」
雑談がひとしきり終わり、落ち着いた頃。
急に真剣な声音で話して来たユウに、私はびっくりして目を向ける。
「……うん、覚えてる。」
確かに言ってた。
レイが、泣いていた私をなぜかユウの所に連れて言ったときだ。
結局私がそこで泣いてしまい、なんの話も出来なかったけど。