冷たい君の不器用な仮面
「……ぐっ……かはっ……!」
……目をうっすらと開けた瞬間に突然飛び込んでくる、真っ赤な紅色。
それはそこら中に散らばっていて。
ーーー……地面を真っ赤に染めている。
……前にも…こんな事があったな……
私はまだぼんやりとする頭で、そんな光景をぼうっと見つめていた。
「……もうやめろ…っ!!」
…誰かの叫び声が、耳に大きく響き渡る。
…これは…ユウの……声……?
私はふとゆっくりと顔を上げた。
……その瞬間、体じゅうの血の気が引き、一気に目が覚めた。
「……っ!!」
絶望……した
だって、私の目の前には
……傷だらけの血まみれな体のレイが、地面に横たわっていたのだから。
「……っレイ!!!」
私はとっさに大きく叫び、レイの元に駆け寄ろうとする。
が、それは出来なかった。
……だって、私の両手首に手錠がかけられていたから。
「……レイ!っレイ!」
男に手錠を手で押さえつけられ、身動きができない。
それでも私は、地面に倒れているにも関わらず何人もの男達にまた無理やり体を起こされ、膝まずかされているレイに向かって叫んだ。
すると、レイはうっすらと目を開けて私を見たかと思うと、安堵したような表情を浮かべた。
っ!!
一気に、涙が溢れてきた。
……私が…私がこの人達に捕まらなければ、レイはこんな目に遭うことは無かったかもしれないのに…
……私が、ただただレイたちを心から信じていれば良かったのに…
「……っレイ……ごめんな…さ…っ」
私は目から流れ出る涙を拭くこともできず、ただただレイに謝り続けた。
そんな私を見て、レイは男たちに羽交い締めにされたままフッと笑みを浮かべた。
……っ!!
……っな……何で……
…何で私を責めないの………!!
どうせなら、私を責め立てて、大声で怒鳴りちらしてくれれば良かったのに。
そっちの方が、絶対ましだ。
…私は…優しくされる事に慣れてない
なのに……っ…
…何で…レイは……こんな私にやさしくするの……っ
私はガクッと腰を落とし、その場で泣きじゃくった。
……ごめんっ……ごめん……っ
ーー……ただひたすら、ごめんと心の中でつぶやきながら。