冷たい君の不器用な仮面




ボカッ ドカッ











……レイが殴られる音が、路地裏に大きく響く。













レイはそれを何も言わず、抵抗もせずにただ受け止めている。











例えレイが口から血を吐こうとも、地面に倒れこもうとも、殴ることをやめずに怒声をあげ続ける男たち。













ただただ怖い、と思った。










……このままじゃ…レイが…死んじゃうかもしれない…











ふと、そんな考えが頭によぎった。

























…………死…ぬ…?











レイが……?












涙と冷や汗が、レイの殴られ続けている姿を見るたび流れ出てくる。













……どうしようどうしようどうしよう















私のせいで……レイが死ぬ……?











無理









絶対無理。










それならいっそ、私が死んだ方が断然マシだ。










私に居場所をくれたレイが。










私に優しくしてくれたレイが。




















……私のせいで、死ぬの……?












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