冷たい君の不器用な仮面
「……っ何だこいつ…!!化け物かよ……っ!」
暴走族の男1人が、ハアハアと息を切らしながら、レイを化け物を見るような目で見た。
……何度殴られようとも、何度蹴られようとも、それを受け止め続けるレイ。
……殴っている側からしたら、そんなレイはとてに恐ろしく目に写るだろう。
でも私はそんなレイが、痛々しくて見ていられなかった。
……男たちはずっと、「アイツはどこにいるんだ!』と叫びながらレイに暴力を振るっている。
私には、それが誰のことを指しているのか分からなかった。
…でも…その人がどこにいるのかさえ言えば、レイはもう痛い目に遭わなくて済むんじゃないの……?
それなら、早く言っちゃえばいいのに……
そうしたら、もうレイの体にこれ以上傷がつかなくて済む。
それならば、どんな事情があろうとも、私からしたら早く言って欲しかった。
私はまだレイの複雑な事情を、何も知らない。
前に聞いたこともあったけど、関係ないと拒絶されてしまった。
……でも今なら、聞いてもいいだろうか……
私は殴られているレイを、苦しそうな瞳で見つめているユウに向かって、口を開こうとした。