冷たい君の不器用な仮面
……苦しい。辛い。痛い。
私に体を這い回る、複数の手。
見えない視界。
動かない手足。
…体に襲いかかる、強い痛み。
……やめて……私に触らないで……
私は喋ることもできない口で、必死にそう訴えかけた。
でもそんな声は、もちろん届くことはなくてーーー……
「ほぉら涼那ちゃん。こっち向いてー?」
そんな声がした瞬間、途端に襲いくる不快感。
吐き気が……する……
「こらこら、逃げないの〜。ここはそういう場所なんだからさ?」
見知らぬ男が、私に耳元に囁く。
怖い……っ怖いよ……
誰か…誰か、助けて
お願い、お願いだから……
誰か……ーーー
…私を………助けて……