セカンド・ファミリー(新バージョン)

「寝たふりなら強制退去だ!」

そう言ったと思ったら
強引に布団を取ろうとしてきた。

えっ!?ちょっと……!!

凄い勢いで剥がされてしまった。
ダメ……泣き顔が見られる。

「……春花。お前……泣いているのか?」

見られてしまった。
カァッと恥ずかしくなってきた。

「どうしたんだ!?何かあったのか?」

和也さんは、取り乱したように驚いていた。

「ち、違います……」

「じゃあ……どうして泣いているんだ?」

「それは……」

言える訳がない。
和也さんの事だなんて……。

私は、思わず目を逸らした。

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