セカンド・ファミリー(新バージョン)
「何でもありません……」
「何でもないのに泣くなんておかしいだろ?
言ってみろ?俺が力になってやる。
それに家族の皆……心配しているぞ」
和也さんは、そう言ってきた。
俺が力になってやる……?
無理に決まってるじゃん。
「本当に何も無いですから。
お腹が痛いので、今日のパーティーは、
辞退させて下さい」
こんな状態では、パーティーに楽しめない。
「そんな訳には、いくか!?
お前は、家族の一員なんだ。
そんな見え透いた嘘までついて……」
家族の一員?
今の私には、その言葉がキツかった。
和也さんには、私のこと……そんな風にしか
見てくれないことに。
「そんな……家族いらない」
「えっ?」
「何が家族よ!?
ただの偽者の集まりじゃん!!」