ダメ。俺のそばにいて。





「でも、やっぱりもったないピーナッツだよ。星玲奈ちゃんこんなに可愛いのに。」



「あははっ、高校生になってから今日が1番言われたかも。」



「本心だわよ!確かに茉優ちゃんはめっちゃ可愛いタンバリンだけど、星玲奈ちゃんだって可愛くなりたいって気持ちないわけじゃないっしょ?」




その質問に、押し黙る。



可愛くなりたいって、思ったことない女の子なんて、いるのかな。



あんなに可愛い茉優も、思ったことあるのかな。




…私は、まだ可愛くなりたいって気持ち、あるのかな。



なんて、あるに決まってるからこんなに茉優を、引きずっているくせにね。




「まあ、今日は本当に任せてぴーや!星玲奈ちゃんを魔法にかけたる!」



「頼もしい、ふふっ、お願いします。」




少しだけモヤッとした気持ちは、藤田ちゃんの元気の良さと学園祭の雰囲気に溶かしちゃおう。




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