ダメ。俺のそばにいて。
「なんか、クラスの女子とか。…転校生が珍しいんだろうけど、ちょっとうるさい。」
わあ、すっごい眉間に皺が寄ってる…。
相当嫌なんだろうけど、多分それ転校生が珍しいんじゃなくて久遠くんだからだと思うなあ。
本人にそれを伝えたらもっと不可解な顔しそうだけど。
「だから、誰もいないここにいたの?」
「そう。ピアノもあったし、誰もいないし。日差しはあったかいし。」
私の予想通り、混んでるところ嫌いみたい。
あれ、でもそれじゃあやっぱり私も迷惑なんじゃ…!
青ざめた私に、またふっと笑う。
「大丈夫だよ、星玲奈。あんたなら、一緒にいても嫌じゃない。」