この恋。危険です。
それから
付き合い初めて半年とちょっと。
付き合い初めてしばらくは、私が不安にならないよういろいろ気を配ってくれていた。小まめに連絡してくれたり、行き先とか誰と会うとか教えてくれたり。
「束縛したいわけじゃないから、全部言わなくていい」って伝えたけれど。「友里を不安にさせたくない」なんて優しく返してくれた。
一緒にいるときはとても優しくて愛しそうに見つめてきて。彼に愛されてるなって感じられた。
休みを合わせてデートもするし、お互いの家に行き来もして……彼と過ごす時間の中で、もっと彼を好きになった。彼のことは信じられる。そう思ってた。
なのに。
数週間前から彼の様子がおかしい。
一緒にいてもたまにぼーっとしているし、スマホを見て嬉しそうに微笑んだりする。
ほら。今も。
今日は2人で出掛けたあと、当たり前のようにうちに来た。最近は、病院から近い私の家で過ごすことが多い。
お風呂からあがると、海斗がソファで寛ぎながらスマホを見てる。なんとなく、表情が柔らかい。
「うれしそうだね。どうしたの?」
「?!」
私がお風呂からあがったことに気づいてなかったらしい。海斗が慌てたようにスマホの画面を消す。
「なんでもないよ。そろそろ寝ようか。」
「うん。明日も仕事だしね。」
努めてなにも気づいていないように振る舞う。
でも、
あんな表情しておいて、なんでもないわけないじゃん。。。
スマホで何を見てたのか、誰かと連絡とってたのか…私に言えないような内容なのか…
2人でベッドに入るけれど……彼は私に背を向けてしまった。
寂しくて彼の背中に抱きつく。
「なにしてんの?」
「んー。ぎゅって。」
寂しさを隠して明るくつたえる。
でも、
「あっそ。」
素っ気ない返事。抱き締め返してくれることも、手を握ってくれることもない。
少し前はもっと、求めてくれてたのに。
『しょうがないな』って笑って抱き締めてくれてたのに。
最近は全然触れてくれない。
どうして?
ほんとは、彼に聞きたい。問い質したい。
浮気なら、まだいい。
私に気持ちがあるのなら。
私のことなんてどうでもよくなってるかもしれない。
訊いてしまったら、あっさり振られそうでこわい。
でも、振られるなら傷が浅いうちに振ってほしい。
……もう、ずいぶん手遅れだけど。
付き合う前はずっと想ってたって言ってたけど、結局は手に入らないものが欲しかっただけなのかもしれない。付き合ってみたら、考えていたのとは違ってて、嫌になったのかもしれない。
海斗は何を考えてるの?
すぐそばにいるのに、海斗の気持ちがわからない。抱き締めているのに遠い。
気持ちのせいか、胃の辺りがむかむかする。
明日、胃薬買ってこよう……そんなことを考えながら眠りについた。
付き合い初めてしばらくは、私が不安にならないよういろいろ気を配ってくれていた。小まめに連絡してくれたり、行き先とか誰と会うとか教えてくれたり。
「束縛したいわけじゃないから、全部言わなくていい」って伝えたけれど。「友里を不安にさせたくない」なんて優しく返してくれた。
一緒にいるときはとても優しくて愛しそうに見つめてきて。彼に愛されてるなって感じられた。
休みを合わせてデートもするし、お互いの家に行き来もして……彼と過ごす時間の中で、もっと彼を好きになった。彼のことは信じられる。そう思ってた。
なのに。
数週間前から彼の様子がおかしい。
一緒にいてもたまにぼーっとしているし、スマホを見て嬉しそうに微笑んだりする。
ほら。今も。
今日は2人で出掛けたあと、当たり前のようにうちに来た。最近は、病院から近い私の家で過ごすことが多い。
お風呂からあがると、海斗がソファで寛ぎながらスマホを見てる。なんとなく、表情が柔らかい。
「うれしそうだね。どうしたの?」
「?!」
私がお風呂からあがったことに気づいてなかったらしい。海斗が慌てたようにスマホの画面を消す。
「なんでもないよ。そろそろ寝ようか。」
「うん。明日も仕事だしね。」
努めてなにも気づいていないように振る舞う。
でも、
あんな表情しておいて、なんでもないわけないじゃん。。。
スマホで何を見てたのか、誰かと連絡とってたのか…私に言えないような内容なのか…
2人でベッドに入るけれど……彼は私に背を向けてしまった。
寂しくて彼の背中に抱きつく。
「なにしてんの?」
「んー。ぎゅって。」
寂しさを隠して明るくつたえる。
でも、
「あっそ。」
素っ気ない返事。抱き締め返してくれることも、手を握ってくれることもない。
少し前はもっと、求めてくれてたのに。
『しょうがないな』って笑って抱き締めてくれてたのに。
最近は全然触れてくれない。
どうして?
ほんとは、彼に聞きたい。問い質したい。
浮気なら、まだいい。
私に気持ちがあるのなら。
私のことなんてどうでもよくなってるかもしれない。
訊いてしまったら、あっさり振られそうでこわい。
でも、振られるなら傷が浅いうちに振ってほしい。
……もう、ずいぶん手遅れだけど。
付き合う前はずっと想ってたって言ってたけど、結局は手に入らないものが欲しかっただけなのかもしれない。付き合ってみたら、考えていたのとは違ってて、嫌になったのかもしれない。
海斗は何を考えてるの?
すぐそばにいるのに、海斗の気持ちがわからない。抱き締めているのに遠い。
気持ちのせいか、胃の辺りがむかむかする。
明日、胃薬買ってこよう……そんなことを考えながら眠りについた。

