さよなら、大好きな人


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丁度、ティナが泣きやんだ頃だろうか。
結婚式が始まった。

外に出て来るまではまだ時間があるらしいが、更に人は増えてきている。


それがわかるからこそ、泣き腫らした顔で離れられないティナに気付きながら、俺は人込みを眺めながら見れそうな場所はないだろうかと探す。



ティナは結婚式を見に来たということだし、多分今ならば見ても大丈夫だろうと何となくだがそう思う。



一応は確認した方がいいだろうかと想いながら、俺はふとある一角が空いていることに気付いて、ティナを引き寄せながら導くように歩き出す。



「ラ、ラウル?」


「ちょっと歩こう?良さそうな場所が見付かったから」



突然歩き出した俺に驚きながら名前を呼ぶティナ。そんなティナに対して、俺はゆっくりと話しながらそのまま歩く。
すると、偶然にも人が居なかった場所へと着いた。



教会の入り口からは少し離れてしまったがここまでなら来るだろうと思い、俺は小さく息を吐きながらぽんぽんと軽くティナの頭を撫でた。


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