魔法界の魔法使いには人間界の魔法使いに負ける落第生がいます

忘却の時を越えて

「「「「「「「「え?」」」」」」」」

間抜けな声を揃って出す特別系一同

そりゃそうよ。突然転校だなんて・・・・・・しかも、セルリア学園よ?魔法界の超名門校

「お言葉ですが学園長、何も聞いていませんが。それに、特別系は人間界の魔法使い。魔法界の超名門校に入る資格がある程の実力があるとでも・・・・・・?」

解せない、と言った感じで少々イラつき気味の紅梨先輩がいう

「同じくです、学園長」

それに有村先輩も同意し、紗奈先輩もゆっくりと頷く

東先輩は混乱中

戸山先輩は眠たげに欠伸をした

悠は顎に手を当てて考えている様子で

美里は妙に納得したような、でもやっぱり違和感を感じているようで混乱

あたしは・・・・・・

「試験は、受けていませんが」

ただ、それだけしか言えなかった

「試験なら受けていただきましたよ?」

次は学園長がぽかんとする番だった

受けた?

受けて、ないわよね?

「受けたっけ?」

美里も記憶にないのか、あたしに聞いてくる

「受けてないと思うわ・・・・・・」

水野先生からも、ほかの先生からも何も聞いてない

それに、今ここで話を切り出されて初めて、セルリア学園への転校を聞かされたのよ?

「あー、ごめんね。まだ説明してなかった」

特に反省しているようには思えない口調で、水野先生は言った

「水野先生・・・・・・?」

「どういうことですか」

紗奈先輩と有村先輩が怪訝そうな顔をして聞いた

水野先生に視線が集まる

「結果は、彩音ちゃんに渡してるはずだよー。彩音ちゃん、合格通知、出してくれる?」

彩音ちゃん・・・・・・?

当たり前のように、そう口にした水野先生

まるで、この学園の生徒に接する時のような口調・・・・・・

「はいっ」

彩音が何か呟くと、ぽんっと音がして紙束が空中に現れた

これは・・・・・・転送魔法?
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