☆君との約束



「……俺でよかったら、よろしく」


「……」


莉華は目を見開いて。


「え……え?」


「告白の返事。二度目のね」


可愛い、可愛い、女の子。


守りたい。


もっと、見ていたい。


莉華にだけ感じた、初めての感情。


「えええ?」


驚いて、刹那、泣き出す莉華。


「えぇ……」


まさか、泣かれるとは。


「わっ、私で良いの……っ?」


「ん。初めては莉華が良い」


基本的、人には興味がない。


生とか、死にはあるけどね。


コロコロ感情を変えて、見ているのは楽しくても……それが恋愛?と聞かれたら、掴めなくて。


変わり者だと言われても仕方ない俺を好きと言い、笑いかけてくれた莉華の笑顔がすとんと心に落ちて、気になった。


“人間”ではなく、“三日月莉華”に興味を引かれた。


それからは、普通に幸せだった。


莉華は可愛いし、毎日は楽しくなるし……俺のせいで虐められたって、莉華は何も言わなかった。


だから、莉華に内緒で、何回報復したことか。


莉華は可愛かった。


共に生きていきたかった。


だから、18ですぐ、結婚を決めたんだ―……。



< 16 / 119 >

この作品をシェア

pagetop